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石川県能登半島での潜水作業!

日  時 2024年06月16日〜21日

場  所 石川県能登半島(富来漁港)

参加人数 4名

内  容

◆皆さんもご存じのように、2024年が明けてすぐに、石川県「能登半島地震」が発生し、多くの方が被災しました。
半年経った今でも、被災地では復旧作業や仮設住宅暮らしが続いています。

潜水作業も行う延岡マリンサービスとしては、大きな災害の度に寄付などはして来ましたが、地震による被災地での作業はこれまで行っておりませんでした。
でも、前々から被災地復興のお手伝いが出来たらいいな!と思っていましたが、今回はご縁があり能登半島の復興支援をするチャンスをもらいお手伝いをして来ました。
被災地の様子が少しでも分かって頂けたら・・・と思い、ご報告致します。

 

 延岡から車で13時間掛けて移動♪


◆能登半島は石川県にある飛び出た半島です。
今回の潜水作業をするにあたって、現地でシリンダーなどを調達することが出来ないという事で陸送で現地を目指します。
作業へスタートする朝6時からエンリッチドエア用シリンダーを合計28本とダイビング器材、水中電話などをワゴン車に積み込み、今回のバディ「勇潜水総業」の甲斐くんと交代しながら運転し、石川県に向けて車を走らせました。


▲関門海峡を渡り、ようやく九州を脱出し、走行距離は約1100キロあるのでまで四分の一。
道中のSAによって休憩しながら約13時間掛けて石川県金沢市に到着。
いやぁ~流石に疲れましたぁ~。
そして、ホテルで潜水士2名と陸班2名が合流し、打合せをして就寝しました。

 

 能登での潜水作業がスタート♪

 
◆翌朝金沢市のホテルを6時スタートで能登へ向けて車移動。
そして、今回の潜水作業をする現場は石川県羽咋郡志賀町「富来漁港 風戸地区」。
能登半島の中では最も大きい港⚓️です。

 

 現地の現状は?







▲今回の能登半島地震による津波、地盤隆起、液状化現象にて、この富来漁港内もこんな風にめちゃくちゃ!
地震までは平らだった港内の岸壁も写真のように壊れたり、階段のように大きな段差がうまれたりしておりました。
こんなに酷い変状でビックリしてましたが、能登半島の特に被害が大きかった輪島や珠洲エリアに比べると、これでもマシな方だと聞きました。
やはり現地に来ると、能登半島地震がどれほど被害をもたらしたのかが目の当たりに分かり、より頑張ってミッションを遂行する意欲が湧きました。

 

 潜水作業の内容は?


◆それで、肝心の私たちの潜水作業の内容は、この大きな富来漁港内の指定された約2キロの岸壁を現状を調査し、記録するのが主なミッションでした。
各岸壁が矢板で作られているのか、またはコンクリートブロックなのかをチェックすると同時に、矢板やブロックのサイズを計測して行きます。
その計測に当たってケレン作業(牡蠣殻などを削り落とす)を行うので、ハンマーなどで叩いて表面を綺麗にするので、連日の作業で正直全身筋肉痛になりました。笑 
また、岸壁が割れたり段差ができたり、穴が開いていないか等の変状がないかもチェックし、あればその都度変状箇所を記録して行かねばなりません。
地震の影響でこの変状があちこちで見られたので、かなり時間が掛かりました。

しかも、漁港内だし漁師さんとの絡みあり、親請会社さんが予備日も取って居ないため、潜水作業する4日間はほぼ朝8時から1ダイブ約120〜150分×4回潜る毎日だったので、本当に毎日ヘロヘロクタクタでした。
でも、私達の役割を必死に頑張って取り組んだ結果、予定通りにミッションコンプリートしました。
この潜水作業で少しでも被災地復興のお手伝いになったのであれば嬉しいですし、この人一倍頑張った分、この調査結果によって被災地のいち早い復興に繋がることを心から願います。

※水中の作業写真などは表に出せないのでお見せ出来ません。ご了承くださいm(_ _)m

 

 宿泊はお隣の富山県高岡市!


▲能登の現場近くでは宿がまだ営業していなかったり、他の業者が長期で押さえているので、人数分空いていない為、私達は富山県高岡市内のホテルに宿泊でした。
現地には様々な業者が全国から来ているようでしたが、どの業者もほぼ同じように富山県の氷見市や高岡市、石川県金沢市まで戻って泊まっているとのことでした。
そして、6月17日〜20日までの4日間が潜水作業でしたが、ホテルから片道約1時間半掛けて車移動で現場を往復していたので、遅い日はホテル到着が夜9時前の日もありました。

能登半島の被災地を除いて、近隣地区の幹線道路しか見れてませんが、車で走りながら様子を見る限りは、地震による被害の復旧工事している場所は一部あるものの、道路は応急処置されてほぼ普通に走れてました。

でも、応急処置的な工場後の中には段差があって、知らずに車が跳ね上がったりする事もありました。笑

 

 作業終えての感想

◆被災地での潜水作業をやり終えて思う事は・・・

私達のいる九州でも、記憶に新しい熊本地震により、大打撃を受けましたがしっかり頑張って復興を果たしました。

今回被害の特に酷かった輪島辺りには行っていないし見てないので何とも言えませんが、その被害の様子は今回私がいた現場とは比べものにならないと想像できます。
そして、私達には気づかない程大変な状況がまだまだ続いていると思います。

私も過去には実家が台風による水害を度々受けており、酷い被害のひとつとしては実家の2階まで浸水し家族全員で避難したこともありますし、ショップと実家が同時に浸水しめちゃくちゃになった経験もあります。
当然その時は、我が家だけでなく、周辺地域全部が被害にあっているので、その時の断水や停電、その後の片付けなど、本当に苦労しました。
規模は全然比べ物になりませんが、他の人より少しは大変さが分かるつもりです。
被災地の皆様には、これからも負けずに頑張って乗り切って頂きたいと心から思います。

自分にとっては、作業的にも工程的にも本当に過酷な潜水作業だったからか、正直作業から一週間経った今でも疲れが抜けてませんが、良い経験となりました。

そして被災地復興のお手伝いをしたかったので、少しではありますが出来て良かったです。

ここ数年の間に「南海トラフ地震」が起こる可能性があると言われていますので、明日は我が身です。

この教訓を忘れずに、他人事とせずに、日頃から精一杯の用心を続けたいと思います。

 

最後に・・・


▲今回私が能登の潜水作業を受けた理由のひとつに、石川県や富山県にいる仲間に会いたい!との思いがありました。
仲間に被害がないのは地震当時に確認済みではありましたが、数年ぶりに元気な笑顔を見れてホッとしましたし、再会しゆっくり皆と話せて、逆に元気もらいました。
皆様、滞在中は本当にお世話になりました。
再会が嬉しかったし、本当に楽しかった!ありがとうございました。

そして、一緒に仕事した相棒の甲斐くん、そして現地でお世話になった皆様、Facebook見てくれながら随時応援してくださった皆様、心から感謝!本当にありがとうございました!

取り急ぎ、御礼までに!

 

 

報告者


スタッフ勝栄